文学のお散歩

東京近郊・近代文学を中心に作家・作品ゆかりの地をご紹介します。

『千駄木の鴎外と漱石~二人の交流と作品を歩く』展~於:森鷗外記念館

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現在、千駄木団子坂上森鷗外記念館では、『千駄木の鴎外と漱石~二人の交流と作品を歩く』展開催中です。

     

明治を代表する二大文豪、森鷗外夏目漱石

二人が実際に会ったのはほんの数回でしたが、互いに意識し合い、才能を認め合い、自著を贈るやり取りや、そのお礼の手紙のやり取りなどの交流は、細やかにあったそうです。

     

また期を異にして、偶然にも二人が住んだ千駄木58番地の家、通称「猫の家」(漱石がこの家でデビュー作「吾輩は猫である」を書いたことからこう呼ばれる。詳しくはこちら↓)や、

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千駄木を舞台にしたそれぞれ小説、その登場人物らの交錯から、二人の関わりをこの展覧会では、丁寧に紐解いていきます。

     

私的には今回この展覧会を参観して、とても驚いた発見がひとつあって、それは何かというと、「猫の家」に鴎外が住んだ後、漱石の住む前の期間に、なんと芥川龍之介が晩年「越し人」として思いを寄せた女性、アイルランド文学者の松村みね子(片山広子 明治11.2.10~昭和32.3.19 歌人・翻訳家)も、住んでいた時期があったということ!

芥川龍之介といえば、漱石最後の最も若い弟子。文学的位置づけでは、よく鴎外と漱石の合いの子などと称されることもありますが、そんな芥川が恋した女性が、これまた偶然にも、同じ家に住んでいたことがあったなんてびっくりです!

もう「猫の家」凄すぎる~。

どんだけ求心力のある家なんでしょう。

 

そんな発見に心躍らせながら展示を見た後は、モリキネカフェで一休み。

     

いただいたのは今企画限定メニューの「千駄木セット」。

鴎外の小説「雁」をイメージした上生菓子と、漱石の好きだったピーナッツを求肥に練り込んだ、その名も「そうせき」という和菓子のセットです。

     

共に、本郷菊坂にある和菓子店「喜久月」さんのお菓子です。

 

今回の展覧会のお土産には、鴎外立案で当時春陽堂から刊行されていた『東京方眼図』を。

     

この地図を持って、鴎外の小説「青年」の主人公小泉純一は、本郷千駄木界隈を歩き回っていたんですね。

     

千駄木の鴎外と漱石』展は1月14日まで。

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森鷗外記念館

東京都文京区千駄木1-23-4

☎0338245511

https://moriogai-kinenkan.jp

開館時間 10:00~18:00

休館日  第4火曜日(祝日の場合は開館し翌日休館)

     年末年始

     展示替期間、燻蒸期間等

観覧料  通常展 一般300円 中学生以下無料

     特別展 『千駄木の鴎外と漱石』展は一般600円

                

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また肖像画像は、国立国会図書館電子展示会「近代日本人の肖像」https://www.ndl.go.jp/portrait/より転載しています。