文学のお散歩

東京近郊・近代文学を中心に作家・作品ゆかりの地をご紹介します。

夏目漱石

精養軒

渡辺参事官は歌舞伎座の前で電車を降りた。 雨あがりの道の、ところどころに残っている水溜まりを避けて、木挽町の河岸を、逓信省の方へ行きながら、たしかこの辺の曲がり角に看板のあるのを見たはずだがと思いながら行く。 ・・・(中略)・・・ 果たして精養…

漱石·子規·鷗外 文豪たちの自筆展~於:神田・天理ギャラリー

只今神田·天理ギャラリーでは「漱石·子規·鷗外 文豪たちの自筆展」開催中です。 漱石·子規·鷗外、明治を駆け抜けた日本近代文学の先駆者たちの自筆原稿の展覧会。 親友である漱石と子規の往来書簡や、当館初収蔵の「坊っちゃん」の生原稿(漱石がまだ「嗽」…

太田の原(千駄木ふれあいの杜)

千駄木、藪下通りから西に入り、 masapn2.hatenablog.jp 何やら新旧綯交ぜになった階段を登り、 その左を、これまた趣のある古い石段を下っていくと・・・ 「千駄木ふれあいの杜」という公園に辿り着きます。 ここは江戸時代、太田摂津守の屋敷であったとこ…

夏目漱石生育の地・妓楼伊豆橋跡

幼少期、塩原昌之助・やす夫妻の養子として育てられた夏目漱石(慶応3.1.5(陰暦)~大正5.12.9 小説家)は、内藤新宿・大宗寺前に寄宿していた時期がありました。 masapn2.hatenablog.jp masapn2.hatenablog.jp 漱石の養父塩原昌之助は、漱石の実父夏目小兵衛直…

銅造地蔵菩薩坐像~大宗寺

芥川龍之介(明治25.3.1~小説家2.7.24 小説家)が本所両国から内藤新宿に引っ越したあと、遊びに来る友人のために描いた地図を見ると、道中の目印として電車通りに面して「大きな笠をかぶった大佛様」というのが記されています(明治44.4.25 山本喜誉司宛書簡)…

円覚寺

彼は門を通る人ではなかつた。また門を通らないで済む人でもなかつた。(二十一の二) 夏目漱石(慶応3.1.5(陰暦)~大正5.12.9 小説家)の小説「門」(明治43.3.1~6.12 『東京朝日新聞』『大阪朝日新聞』)の舞台となったことで知られる北鎌倉の円覚寺。 (総門) 親…

松栄亭

神田淡路町にある洋食屋「松栄亭」。 夏目漱石(慶応3.1.5(陰暦)~大正5.12.9 小説家)が食したという「洋風かきあげ」がいただける、明治40年創業の老舗洋食屋さんです。 漱石が、東京帝国大学で教鞭を取っていたフォン・ケーベル邸を、訪れていたときのこと。…

根津神社~根津裏門坂・新坂

日本医科大学付属病院と東大弥生キャンパスの間に位置する「根津神社」。 日本武尊が創祀したという古い伝承を持つこの神社は、朱塗りの社殿に唐門、透塀など、権現造りといわれる江戸時代の遺構が良く保存された神社で、文学作品にも良く登場します。 宝永…

夏目漱石旧居跡~猫の家

薮下通りを下り切り、根津裏門坂に突き当たると左右が日本医科大学。 masapn2.hatenablog.jp 右手本郷通に向かって坂を登って行き、日本医大前の信号(一炉庵という和菓子屋がある所)を右折し、進んで行くと日医大同窓会橘桜会の建物の敷地内に、「夏目漱石旧…

団子坂

東京メトロ千代田線千駄木駅を出ると、すぐ西に上がる坂が「団子坂」。 名前の由来は、昔、坂の下に団子屋があったからとか、急な坂なので雨降りのとき、転ぶと泥団子のようになるから等々、いわれのある坂道です。 他にも「潮見坂」「千駄木坂」「七面坂」…

漱石山房記念館~夏目漱石終焉の地

地下鉄東京メトロ東西線早稲田2番出口を出て東側、夏目坂とは反対方向へずんずん進んでいくと、「漱石山房通り」という標識があります。 masapn2.hatenablog.jp この標識沿いに進んでいくと、左手に見えるは「漱石山房記念館」。 「漱石山房」とは、夏目漱…

夏目漱石誕生之地~夏目坂

地下鉄早稲田駅(東京メトロ東西線)2番出口を出てすぐの交差点を、市谷方面に上がっていく坂道があります。 この坂道は「夏目坂」。 そう、あの文豪、夏目漱石の「夏目」です。 この「夏目坂」のふもと、地下鉄早稲田駅出てすぐの交差点の近くで、慶応3年1…

羽二重団子

「行きませう。上野にしますか。芋坂へ行って団子を食ひませうか。先生あすこの団子を食つた事がありますか。奥さん一返行つて食つて御覧。柔らかくて安いです。酒も飲ませます。」⦅「吾輩は猫である(五)」夏目漱石『ホトトギス』第八巻第十号 明治38.7.1⦆…

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また肖像画像は、国立国会図書館電子展示会「近代日本人の肖像」https://www.ndl.go.jp/portrait/より転載しています。