文学のお散歩

東京近郊・近代文学を中心に作家・作品ゆかりの地をご紹介します。

旧加賀谷邸~山口瞳旧居

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甘縄神明神社の目の前にある「旧加賀谷邸」。

     

屋根に宝珠の棟飾りを付けた洋館と和館からなる、鎌倉市の景観重要建築物に指定されている建物です。

     

建てられたのは大正時代(14年?)。白塗りの壁にグリーンのラインが、可愛らしくも美しいこの和洋折衷の館は、戦後借家になっていた時期があり、その時、後に作家・エッセイスト・サントリーのコピーライターとしても有名になる山口瞳(大正15.1.19~平成7.8.30 小説家・随筆家)が、一家で住んでいたことがあるのだそうです。

山口瞳『男性自身』傑作選 「正論を吐く男」(1970年10月)(全文) | デイリー新潮 (山口瞳)

その頃山口は20代。映画・演劇界に多くの人材を輩出した、鎌倉アカデミアという私立学校に在籍していました。

     

この邸宅の目と鼻の先には「川端康成邸」。

山口瞳川端康成は、下駄ばきで行き来する、家族ぐるみの親しい付き合いをしていたのだそうです。山口が「江分利満氏の優雅な生活(昭和3610~37.8 『婦人画報』)直木賞を受賞したとき、芥川賞の選考委員であった川端は、たいそう喜んだのだそうです。

     

このユニークかつ美しい邸宅は、現在は修復工事中。

足場や養生、工事車両などで、残念ながら今は全貌を拝むことはできません。

工事が終了して、生まれ変わったお屋敷全体を、早く見てみたいものです。

以前からも、一般公開はされてはいなかったようですが、修復完成を機に、一般にも公開され、ついでにカフェなんかにもなったらいいなぁなんて、勝手に期待してしまいます。

緑豊かで閑静なかつての別荘地らしい、優雅に素敵な建物です。

 

旧加賀谷邸

 

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